2018年1月11日木曜日

荒知宏ゼミレポート:2017年10-11月の経済問題

現在どのような経済問題が注目されているのか。荒知宏ゼミでは、毎週、「日本経済」、「先進国経済」、「新興国経済」に関する各紙の新聞記事を持ち寄ってディスカッションをしています。その中でも特に重要と考えた話題をピックアップし、このブログで月ごとに報告していきます。今回は2017年10月、11月の中から3つのトピックを選択しました。

※ゼミにおける議論をベースにしているため、ピックアップされる話題は網羅的にならないこともあります。
※内容について大きな誤り等がある場合はお知らせください。


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日本経済新聞電子版2017年10月17日「米、対日FTAに意欲 経済対話で副大統領 日本側は慎重」

 2017年10月16日にワシントンで日米経済対話が開かれた。今回の経済対話では日米自由貿易協定の交渉開始をアメリカ側が日本側へ要望した。これは公式には初めてのことだったという。また、2017年8月1日から発動されている冷凍輸入牛肉に対する緊急輸入制限(関税は38.5%から50%へ上昇)の見直しもアメリカ側が求めた。この見直しの結論は今回先送りされた。加えて、日本がアメリカから輸入する自動車の検査手続きを緩和することとなった。以上がこの記事の大まかな内容である。
 この記事をゼミでディスカッションする前に内容について少し調べてみた。記事中に登場する「アメリカの対日貿易赤字」についてだ。2017年2月7日の日経電子版によると日本はモノの貿易で3年ぶりにアメリカの貿易赤字国の2位に浮上したようだ。10月17日の記事でも話題になっている車が拡大の要因だったという。その他いくつかのことを調べた後ディスカッションに参加したが、2つの疑問が生じた。1つめは先ほど述べたアメリカの対日赤字の要因である車についてだ。記事にはアメリカから輸入する車の検査手続きを緩和すると書いてあり具体的には、騒音や排ガスの検査手続きを緩和するとあった。この緩和によって輸入車数の増減にどのような影響をもたらすのだろうか。記事を読み輸入車に対する基準が緩くなったように感じられたのだが、現実にはどうなのだろうか。今後輸入車台数の変化、日米の貿易収支などに着目していきたい。2つめは自由貿易協定(FTA)と経済連携協定(EPA)についてだ。記事の見出しにもあるようにアメリカはFTAに意欲的で日本は慎重だ。対して日本は日欧EPAやTPPなどEPA には積極的であるように感じられる。EPA は関税撤廃だけでなく諸々のルール整備や人の移動の自由化などFTAよりも大きな協定だと理解している。米韓 FTAの事例などから日米の違いについてより深く調べていきたい。
 最後に、今年度のゼミで取り上げた経済時事問題の記事の中で今回の記事が最も興味深かった。今までの記事の話題とよく関連していたからだ。来年度は記事の話題で興味を持ったこと、疑問に思ったことをまとめそして調べ卒論につなげていくことができたら良いと思う。
(佐々木)

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日本経済新聞2017年11月8日『ヤマト、宅配便減少』

 ヤマト運輸は今年の春から従業員の負担軽減を目的に荷物の引き受けを減らすための活動を行ってきたが昨年の10月の荷物数は前年同月比1.1%減の1億4402万個で2年7か月ぶりに減少したことがわかった。それに対して競合他社である日本郵便の「ゆうパック」や佐川急便は荷物の取扱数が増加している傾向にあり、特に「ゆうパック」の10月期取扱件数は前年比22.1%増と大きくその数を増やしている。ただし、両社とも人手不足が厳しい状況なのはヤマト運輸と同様である。昨年11月21日から佐川急便も100サイズ(3辺計100cmまで、重量10kgまで)以上の荷物における送料の値上げを行っている。「ゆうパック」も今年の3月1日から運賃の改定を予定している。また、このような宅配会社の値上げを消費者向け送料に組み込む通販会社も広がっているようだ。宅配便は点在する配送先それぞれにごく少数の荷物届けていくという形態ゆえに採算を取りにくいという欠点があり、再配達の発生を加味した場合ドライバーへの負担も無視できないものとなっている。今後、ネット通販利用の加速に伴い急速に増加してきた宅配需要に対応できるだけの基盤を宅配会社が固められるかが宅配会社にとどまらず通販会社にとってもより一層重要になっていくと考えられる。例えば、宅配ロッカー(荷物の配送先に指定することで無人のロッカーから荷物を受け取ることのできるサービス)やコンビニ等の店舗での荷物の受け取りを促進するのは単位距離当たりの配送量を増加させるので配送による採算性を確保しやすくなり、また再配達発生のリスク削減にもつなげることができるため有効な手段の一つといえるのではないかと思われる。ただし、宅配ロッカーに関しては設置や維持にコストがかかるため設置する箇所については精査されるべきだと思われる。利用者を増加させるためには数を多く設ける方法が考えられるが、一定以上の利用者がいなければ設置するコストのほうが上回ることとなってしまう。ゆえに私は、午前中に自宅を留守にするため再配達を希望する可能性が高い、または平日の遅い時間でも確実に荷物を受け取りたいといった需要が高いであろう労働者の利用者が多い駅等に宅配ロッカーを集中的に設置するべきであり、人口がそもそも少ない地方などでは宅配ロッカーの設置は必要なく現行の店舗受け取りの推進で対応するべきではないかと考えている。今後は宅配ロッカーの利用者や店舗受け取りの実態などについても情報を集め宅配会社や通販会社が今後とっていくべき対策についてより深く考えていきたい。
(ミスターK)

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インド ビジネス環境改善

 インドは、世界銀行が発表したビジネスのしやすさを示すランキングで、前年の130位から順位を30位上げて190カ国・地域中100位になった。ビジネス環境ランキングは、世界銀行が事業設立、電力事情、納税、貿易などの10分野と総合スコアを評価しランキング化したもので、インドは起業や融資、納税など大半の指標で改善がみられた。
 モディ政権は、高額紙幣の廃止や物品サービス税の導入などの大胆な政策を短期間に施行しており、経済を混乱させて経済成長を減速させてしまっているとも言われていた。しかし、今回のビジネス環境ランキングの躍進をみると、ビジネスのしやすい環境の基盤は着実に整えられており、正しい政策が行われていることは明らかだと考えられる。
 モディ政権は事業をしやすくするとの公約を掲げ、世界50位以内を目標に定めている。高額紙幣の廃止など、モディ氏の政策は大きな混乱をもたらしたが、強い指導者による政治はインドの庶民に高く評価されたようだ。支持率の高いモディ政権は、強気の政策をこれからも実行していくだろう。インドのビジネス環境はさらに改善し、インドは大きく躍進すると考える。
記事
SankeiBiz 2017年11月9日 印、ビジネス環境100位躍進 世銀ランク 企業など指標改善
(三浦)

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