2016年6月15日水曜日

2016年4月のマクロ的な経済問題(中村勝克ゼミによるレポート)



日本経済に関しては貿易収支に関係したものです。震災以来、赤字傾向が続いていた貿易収支も、最近,月単位で黒字となるケースが増えてきています。そのため、2015年度は年間を通した貿易収支も5年ぶりに黒字になりました(512日付の各種報道)。ただ一方で,輸出自体が伸びている訳ではありません。今回の要約は3月の貿易統計に関するものですが、今後の貿易収支を占ううえで有意義なものと判断しています。また2つ目の先進国関係の記事は、我々のゼミでなじみ深いものの一つであるギリシャ問題に関するものです。ギリシャ問題も一時期に比べて注視する人も減っていますが、まだまだ現在進行形であることが確認できます。

ゼミにおける議論をベースにしているため、ピックアップされる話題は網羅的にならないこともあります。

内容について大きな誤り等がある場合はお知らせください。

次回のブログのアップは6月の半ば(20165月分のレポートのアップ)を予定しています。


【日本経済】

貿易統計 6か月連続で輸出マイナス
(日経新聞電子版・420日の記事参照)

総務省が420日に発表した3月の貿易統計で、輸出額は前年同月比6.8%減となり、6か月連続で前年実績を下回る結果であった。数量では1.0%減となった。その大きな要因は円高の進行にある。

 一般的に、円高は輸出の妨げになるとされている。為替レートが自国通貨高に振れると、外国に輸出する商品の値段は外国通貨で見たときに上昇する。その結果消費量が減少し、それに伴って輸出が減少する。
輸出はマイナスとなったものの貿易収支は7550億円の黒字となり、2か月連続で黒字を維持した。原油安による輸入額の減少が要因とみられている。また、熊本地震によって被災地での生産が停止したことについて、今後の輸出への影響が懸念されている。ただし、この影響は短期的な範囲にとどまると見られる。(市場の失楽園)



【先進国経済(北米、欧州等)】

ギリシャ支援 協議足踏み(日経新聞・423日の記事参照)

EUは、422日の財相会合で、昨年夏から始まった金融支援をめぐって、ギリシャが予定通りに財政改革を行っているかを協議した。

 今年夏に大規模な国債償還等の債務への支払いを予定しているため、ギリシャは金融支援の継続を望んでいる。しかし、プライマリーバランスの改善策としての「追加緊縮策」と、「債務負担の軽減」をめぐるIMFEU・ギリシャとの複雑な対立構造から、支援に関する協議は進んでいない。

 IMFは、ギリシャに対して「追加緊縮策」を行うことを要求し、それに応じれば「債務負担の軽減」を講ずると主張している。しかしギリシャは、後者の軽減を行えば緊縮策を考慮すると主張している。その一方で、「債務負担の軽減」をめぐってはIMFEUも一枚岩ではない。EUが負担軽減に応じなくては、IMFも金融支援を復帰させることはないという状況であるが、EU内では、ドイツを中心として負担軽減への慎重論が根強い。

 この対立構造が長引けば、再び欧州危機が起こる可能性がある。(カズカズ)


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