2015年1月15日木曜日

専門演習紹介:飯島充男ゼミ・飯島ゼミの活動報告その1

菊池 圭太郎(3年) 

私たち飯島ゼミナールは、農業経済や地域経済について学習しているゼミです。普段は、テキストの輪読を通して、農業経済や地域経済を見ていく上で必要となる基本的な部分について学習していますが、時にはフィールドワークを通して、実際の現場で行われていることについても学習しています。他のゼミに比べて、フィールドワークの頻度は少ないかもしれませんが、輪読で身に付けた知識とフィールドワークで見たものの比較ができるという点で、本ゼミの活動は非常に有意義なものであると思います。


具体的なゼミの活動についてご紹介いたします。主な活動である輪読では、報告者が課題図書の担当範囲について要約や論点をまとめた資料を作成し、それに基づき、他のゼミ生は質問や議論を通して理解を深めています。できるだけゼミ生自身が自律的に考える力をつけるために、当日質問者からあった質問は報告者が改めて調べたうえで次週に回答するとともに、報告者から提起された論点については次週までに全員が何らかの回答を準備して議論します。

報告者は、他のゼミ生が分かりやすいような資料作成を心掛ける必要があり、また報告者以外のゼミ生も自分の主張を上手く他の人に伝えられるよう工夫する必要がありますが、「再生可能エネルギーの普及に必要なもの」「食糧自給率を上げるためにはどうすればいいか」といった農業や地域の問題に対する思考力を身に付けることができます。

続いてフィールドワークについてご紹介します。今年度のフィールドワークは栃木県那須高原、福島県伊達市霊山の「NPO法人りょうぜん里山がっこう」、同じく福島県須賀川市の「株式会社ジェイラップ」の三箇所を訪れました。

栃木県の那須高原には、夏合宿で訪れました。ゼミに二年生が加入したばかりの時期であったため、お互いの交流を図るという意味で娯楽半分学習半分を目的とした合宿となりました。那須高原では、「創造の森農園レストラン」と「南が丘牧場」を訪れました。創造の森農園レストランは、採れたての高原野菜の提供をコンセプトとした農家レストランです。店の横にある畑で採れた有機野菜を用いた色とりどりのメニューと木造のおしゃれな店内空間が特徴的でした。「南が丘牧場」では、高原の酪農家の方々が実際にどのようにして牛や馬を相手にしているかを見ることが出来ました。南が丘牧場はもともと有名なレジャー施設であったため、娯楽的な側面が強いかと思っていましたが、中山間地域や平野の農業を中心に学んできた私たちにとっては新鮮に感じるものが多く、想像以上に多くのことを学ぶことができました。

伊達市の「NPO法人りょうぜん里山がっこう」は、パン作りや自然体験等ができる交流施設です。「がっこう」という名が示すとおり、体験学習の場面では、誰が先生でもよく、誰が生徒でもよいというコンセプトから、地域内外から様々な人が集っており、地域の拠点的な役割も果たしています。流行するグリーンツーリズムの先駆けとなるような取り組みを以前から行っており、地域の人々のつながりの強さと活力を実感しました。

須賀川市の「株式会社ジェイラップ」は、農業団体や農家と連携し、農産物の生産・加工・流通を行っています。精米加工やドライ加工のための大規模な設備、WEBを利用した生産管理、放射能測定の充実等、事業規模が通常の農家に比べて非常に大きいという点が特徴的です。大胆に事業を展開し、多額の収益を上げていることから、放射能による風評被害や高齢化に伴う衰退が懸念される農業にも希望があるということを実感しました。

ゼミ活動は、飯島先生の退官が近いため、私たちの代が恐らく最後の代になるかと思われます。残り短い期間ではありますが、これまでの輪読で得た知識とフィールドワークを通して見てきたものを生かし、これからの農業や地域の問題にも対応できるような人材になることを目標に今後も努力を続けていきたいと思います。


提供:飯島ゼミ
※「NPO法人りょうぜん里山がっこう」「株式会社ジェイラップ」はゼミ生からの反響が非常に大きかったため、その2、その3として記事を分割いたしました。