2014年7月18日金曜日

「観客でいるのではなく役を演じよ」

※同窓会報『信陵』No.85 入学特集(2014.4/25発行)転載記事

真田 哲也(経済経営学類長)
                          
新入生のみなさん、入学おめでとうございます。

みなさんは晴れて大学生となりました。しかし大学に在籍しているだけでは本当の大学生とはいえません。それは形式的なことです。「本当の大学生」になるために必要なものはいったいなんでしょうか。

それは「自分のテーマを発見する」ことです。他人から与えられた課題をこなすのではなく、自分で課題を設定しそれを探求しはじめること。これを始めた時から真の大学生活が始まります。

大学には多くの講義があります。講義を単に知識を受け取る場としてだけでなく自分の関心ある領域を発見するための手助けとして活用してほしいと思います。「もっと深く知りたい」という刺激を与えてくれる講義がきっとあるはずです。自分のテーマを発見するための第一歩。それは講義を積極的に活用することから始まるでしょう。

初年次に学ぶリテラシー科目は経済学・経営学など隣接する領域の基礎を学ぶための科目で、この科目を学ぶことで視野を広げそこから自分の関心のある分野を見つけ出しいってほしいと思います。他方で、講義科目とは別に、「教養演習」などの科目があります。ここでは自分のテーマを探求する際の手立てを身につけ探求の練習を行うことができます。2年後半からは「専門演習」に所属することになります。ここからが大学生としての本番です。経済経営学類の勉強の中心はこの「専門演習」=ゼミナールにあります。

では「演習」と「講義」はどこが違うのでしょうか。演習では学生は自主的に探求していくことを求められます。そしてその探求過程においてその都度自分に求められる役割をしっかり演ずることが必要です。「役を演ずる」にはその役柄について自分なりの理解をもっていなければなりません。ある学生は与えられたテーマについて報告者としての役割を演じ、別の学生はそれへの質問者・コメンテーターとしての役割を、更に別の学生は司会者としての役割を演ずることになります。その役割を演ずるためには「いま自分は何をすべきか」考えそれを踏まえて実際に行動し発言することになります。「その役割として何が求められているか」「その役割にふさわしい行動・発言はどうあるべきか」と、あるべき役割の姿について自ら考え行動しなければ役割を会得することは出来ません。こうして様々な役割をメンバー全員が交替で演じその都度考え行動することでテーマ探求の実力を身につけていくことができます。

ひとは自ら導く時にこそ充実感を得ることができます。その充実感は「演習」で得ることが多いでしょう。またその集大成となる「卒業論文」を書き上げることで感得することができるはずです。これまで多くの先輩たちが「楽しく勉強できた」「熱心に勉強した」という感想を残して卒業していきました。新入生のみなさんもまた4年後にはそのような感想をもって卒業していくことを願っています。経済経営学類の全教員がその手助けの準備をして待っています。