2014年5月22日木曜日

専門演習紹介:清水修二ゼミ・災害復興を学ぶ清水ゼミの活動

※後援会報 第47号(2014.1/24発行) 転載記事

五十嵐 優斗(清水修二ゼミ生)

清水ゼミナールでは、地方財政を専門とする清水修二教授のご指導の下で地方に焦点をあて、主にテキストを用いての学習、現地調査などのフィールドワーク、それらの調査報告を行っています。特に、昨年からは東日本大震災・原発事故の被害を受けた地域の1つである双葉郡川内村に焦点をあて、地方活性化、震災・原発事故からの復興を考える中で「復興学」という新たな学問のあり方を模索してきました。

まず、昨年度の後期に震災・原発事故の被害から現在に至るまでの川内村の現状を知るべく、現地調査を実施しました。役場訪問や除染廃棄物の仮置き場、除染作業の見学、地域住民へのヒアリングなどを行いました。そこから、まず川内村が現段階でどのような状態にあるのかを学びました。

続いて行ったのが火山島である三宅島訪問です(アカデミア・コンソーシアムふくしまACFの事業に参加)。東京都三宅村は2000年に起こった火山噴火により4年半にも及ぶ全島避難に追いやられました。彼らの全島避難、そこからの復興という経験から福島復興に繋がる何かを学ぶべく調査を行いました。4泊5日にわたり被害現場の見学、地域住民へのヒアリング、役場訪問から考えたこととして、三宅島は今もなお火山ガスが発生し続け、未だに生活を送ることが難しい地域がある一方で、住民の皆さんの笑顔や繋がりから分かるように、確実に復興へと近づいていました。また、復興に必要なのは何より住民の方々の繋がり、コミュニティの維持が必要不可欠だということを学びました。

次に新潟県旧山古志村を訪問しました(これもACFの事業)。1泊2日で、2004年10月に発生した新潟県中越地震の被害について、被害現場の見学、地域住民へのヒアリング、役場訪問などを行いました。地震による地滑りにより、地形が変わったことでできた天然のダムに沈んでしまった集落もあり、現在でも遺産として残されていて当時の被害が非常に大きかったことが印象に残りました。村の道路は何か所も寸断され、住民は避難を余儀なくされます。ですが、山間部の夕日に輝く棚田のそばで、錦鯉や闘牛などの伝統文化・産業を地域住民で守っていこうという強い意志のもと、帰村を目指して避難生活を過ごされたそうです。この地域でもどこか三宅島と似た空気を感じ、住民の方々が繋がりを大切に思っていることや自分の地域を愛していることを感じました。やはり復興にはインフラ整備などだけでなく、そういった人間の感情的な復興が必要なのだと学びました。

これらの活動のなかで、川内村が盛り上がるためには外から人を呼びよせる必要があると考え、その1つのきっかけとなるようなイベントを開催しようと、ACFの他大学学生と一緒に「かえるかわうち空と大地の夏祭り」を開催しました。清水ゼミでは様々な企業やボランティアの方々の力を借りながら、企画・運営を実施しました。幼い子ども達が楽しめるような科学実験を体験できるブースや、さまざまな屋台、フォークデュオの方によるコンサート、そして川内村を空から見てもらおうと子どもたちを中心にヘリコプターに乗せる企画を行いました。親子をはじめ多くの方に参加していただき、川内村への関心の高さを強く感じました。

清水ゼミの活動としては復興学という新たな学問のもと、特に川内村に焦点をあてながらこの先も福島、東北の被災地復興に向け、フィールドワークを中心に活動を続けていきます。

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提供:写真部