2012年4月27日金曜日

専門演習紹介:佐野孝治ゼミ・インドへの海外フィールドワーク実習を終えて

※後援会報 第43号 (2012.1/27発行) 転載記事

横松 智江(佐野孝治ゼミ生)

私たち海外フィールドワーク実習のメンバーは佐野孝治先生と一緒に、9月1日から13日にかけての約2週間、インド・デリーを中心に海外調査を行いました。今回の調査目的はインドにおけるソーシャルビジネスの実態調査ということで、実際にソーシャルビジネスを行っている現地企業やNPOを訪問し、JICAやJETROのインド事務所においてヒアリング調査や現地の高校生や大学生との交流会を行いました。

今回の海外調査を通して感じたことは2つあります。1つめはインド人の寛大さです。世界では宗教や人種の違いが原因によって争いや戦争が絶えない一方で、インドにはヒンズー教をはじめとして、イスラム教、シーク教など様々な宗教や人種の人々がともに生活しています。どこの民族が正しいとか悪いとかそういった差別的な考え方はなく、同じ人間として平等かつ相手を尊重する姿勢がみられました。私たちが企業訪問でデリー郊外の村に訪問した際は、インドから遠く離れた日本から来た私たちを温かく受け入れてくれました。また高校生や大学生との交流会の際にも、積極的に私たちの住む日本という国を知ろうとしてくれ、お互いの国の文化や生活習慣の違いや特徴について理解を深めることができました。インドと聞くとカレーやヨガといったありきたりなイメージしかありませんでしたが、今回の訪問をきっかけにインド人の心の温かさや広さを知ることができました。

2つめは、「当たり前」からの脱却です。私は今まで海外旅行や留学の経験があったので、インドに行くことに対してそれほどの抵抗はなかったのですが、実際にインドに着くと安易な考えをしていた自分に恥ずかしくなりました。道を歩けば、横たわっている人や子供の物乞いなど生きることに必死な人々に多く出会いました。インドは発展途上国で人口の多さからも今後の市場の拡大や急激な成長が見込まれ、世界の注目を浴びている一方で未だ絶えることのない貧富の格差や社会問題など未解決な問題を多く抱えています。こういった状況を実際に目の当たりにすることで今自分の置かれている状況について考えさせられ、自分にとって「当たり前」だと思っていたことは当たり前ではないということ、「当たり前」という言葉自体もグローバルの世界に出てしまったら通用しないということも改めて実感しました。これから様々な面でグローバルに接することが多くなるからこそ、すべてを自分の視点ではなく、その国や人々のスタンダードに立って考えていく必要があると感じました。

今回私たちが見てきたものはインドにおけるほんの一部分かもしれませんが、この調査のおかげで本来の目的以上のことを感じ、考えさせられました。この貴重な経験を忘れることなく今後の学生生活においても学び成長していきたいと思います。

提供:写真部