2011年4月30日土曜日

学生の皆さんへ:授業を開始するにあたって(学類長より)

真田 哲也(経済経営学類長)

福島大学は,東日本大震災後の余震と原発事故に由来する放射能汚染の問題に直面しております。大学キャンパス内でも3月の水素爆発直後に高い放射線量を記録したこともありました。皆さんも、テレビ等の報道を通してこうした情報に接し、このまま大学で授業を受けられるだろうかと、不安を感じているかもしれません。


このような状況を踏まえ、経済経営学類としても授業の開始時期については慎重に検討して参りました。この間、大学周辺のライフラインも正常に戻り、公共交通機関も運行を再開、そしてスーパーマーケットなどの商業活動もほぼ以前の姿を取り戻しつつあります。さらに大学周辺での放射線量も徐々に低下してきており、原発の状況がこのまま順調に収束に向かうのならば、みなさんの健康リスクも一定程度以下に保たれるものと考えました。他方で、いつまでも判断を保留したまま授業開始を遅らせた場合には、卒業時期の延期など、学生の皆さんの側に不利益が生じかねません。それらを総合的に判断した結果、経済経営学類としても5月12日に授業を開始することにしました。

もちろん、授業を開始するためには,皆さんの安全安心を確保することが大前提となります。そのため、キャンパス・施設の安全性の点検、緊急時避難方法・避難場所の検討と避難マニュアルの作成、放射能対応マニュアルの策定など、授業再開に向けた準備をしております。

むろん,徐々に収まりつつあるとはいえ余震が今も続いております。また、放射線からの健康リスクが低下しているとはいっても、それが原発事故以前の状態にすぐに戻るということでもありません。そのため、大学に,あるいは福島市に戻ることに不安や恐れを感ずることがあるかもしれません。経済経営学類としては、そのような皆さんをも念頭に、学習上の柔軟な対応も検討しております。具体的内容は決まり次第、お知らせします。

以上、経済経営学類としては万全の準備をしつつ、再び皆さんとともに学ぶときを楽しみにしております。

【参考1】 大学キャンパス内の放射線量測定値

※2011(平成23)年 4月28日午後2時30分時点。
文部科学省の簡易放射線測定器による測定結果
 ・ S-14教室 最前列: 0.031マイクロシーベルト/時
 ・ 経済経営学類棟演習室103: 0.039マイクロシーベルト/時
 ・ S棟入口: 0.4マイクロシーベルト/時
 ・ 生協購買部入口 : 0.28マイクロシーベルト/時
                              

【参考2】 大学キャンパス内の予測積算被曝量

※2011(平成23)年 5月1日からの1年間について
 出典:「福島大学放射線対応マニュアル(学生版)」
 ・ ラグビー場の中央で8時間、学内研究室で2時間、アバートで14時間を過ごしたときの被曝予測量: 8.1ミリシーベルト
 ・ 大学屋内で8時間、通学で2時間屋外、木造自宅の屋内で14時間を過ごしたときの被曝予測量: 4.4ミリシーベルト

【参考3】 福島市における飲料水測定結果

※2011(平成23)年 4月20日現在。
出典:福島市水道局緊急情報
 ・ 福島市の水道水中に含まれる放射性ヨウ素および放射性セシウムは、2011(平成23)年4月11日以来、ともに不検出(検出限界値未満)です。

2011(平成23)年 4月28日