2009年4月23日木曜日

飯島 充男(教授)学類長雑記帳(※2009年):ゼビオスポーツの矢野さんの講義

飯島 充男 (教授・経済経営学類長※2009年)

木曜日は、私のただ一つの担当授業「キャリアモデル学習」。学類長はありがたくも、「負担軽減」ということで、担当授業は専門演習と大学院のみで良いのだが、これは楽しみな授業で自分が担当させてもらっている。

この授業では、私はコーディネーター役で、外部の方をお呼びして、それぞれの会社経験などをお話しいただく。こちらも大変に興味津津。

4月16日の第1回の外部講師は、ゼビオ株式会社の人材開発チームリーダーの矢野智弘さん。アラフォーだが、現在なお30代で、子会社の取締役も兼務。人事部門のベテランの優れ者。

お隣の行政社会学部の第1期生で、「キャリアモデル学習」という授業の開設以来ずっと講師をお願いしている。

聴き手の学生は新2年生なので、いつも同じ話で結構ですとしてお願いしている。同じ中身でも、落語を聴くときと同様に、何度聴いても面白い。

今年は少し趣向を変えてくださったが、私は同じ話を学生に聴かせたくて、いつもの質問をしてしまった。

「採用面接の際、面接者のどういうところに注目して、採用を決めますか?」

彼曰く、「眼を見て決めます。これで大体7〜8割方、間違いはありません。眼に力があるということは、意欲などを示すものですから」。

「眼力」とは、なるほどではなかろうか。

ある結婚式・イベント会場の経営者(若き2代目専務)からも、同じお話を伺った。

「眼の輝きと声の張り」。


これはむしろ講義のあとの私的懇談の中での話だが、彼曰く、最近の若い人について気にかかっているのは、横並びの意識が強く、同じ世代の仲間の間での小さな差をえらく問題にしすぎる点だ、とのこと。

他人はどうあろうと、自分らしい自分になれ、独自の視点で自分を磨け、ということか。重要な点だと思う。一人になることを恐れるな!

ところで少し前のNHKスペシャル「女と男」で、男の方がむしろ嫉妬深い遺伝的資質を持っている、との見解があった。男女差よりも個人差の方が大きい気もするが、たしかに男性も他の男の動向をえらく気にするかもしれない。

一方で、大学卒業後、就職して3年以内でやめてしまう若い人の多くは、自分がよほどできる人間だと過信している場合が多いとのこと(こちらは私が週刊誌から得た情報)。今週の土曜日には、卒業して1年になるゼミナールOB生と懇談する機会を持つ。彼らが仕事を終えてからなので、夜の8時あるいは9時からの飲み会になりそうだが、職場でうまくやっているのか、気にかかるし、もちろん大変楽しみでもある。

矢野さんからはワークシートが学生に渡され、まず「子供のころの夢」とその理由をきかれる。

学生諸君の回答として、かっこいいから「FBI」、笑わすのが楽しいし、モテルし、金持ちになれるから「お笑い芸人」、消防車に乗りたいから「消防士」などあり。

ちなみに私は、パンが食べたいから、パン屋。

矢野さん曰く、「子どもころの夢は純粋で具体的。大人になるにつれ、はっきりせず、抽象的になったり不純になったりする」。

「今こそ『なんのためにその職業を選び』、『どのように世の中の役に立てるか』を考えて、将来設計を!」、との檄。

2年男子の感想—新卒後1年半でなった店長時代に、「朝一番で店に行き、一番最後まで仕事をしてから帰ったこと、が一番印象に残った」。

2年女子の感想—「面接官が見ているのは、目だ、という話にドキッとした。私は親のいう通りに生きようとしている。その理由の一つは『やりたいことがないから』。本当にやりたいことを見つけなかったら就職できないと感じた。希望に満ちた目を持ちたい」。

(おわり)